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ウーバーイーツ配達員 スリーコイン(スリコ)問題について

私が自転車でウーバーイーツの配達をしているのは東京都練馬区内なのですが、2021年11月に入ってから移動距離に関係なく配達1件当たりの報酬がほぼ300円固定となってしまいました。元々稼げるエリアでは無いと思っていましたが、この事によって格段に稼ぐ事が出来なくなりました。

この事象についてウェブで調べると稼働するエリアと時間によるみたいですがスリーコイン問題(以下スリコ)として様々な配達員からの声が上がっていました。

人によってはサポートに問い合わせをしたり、登録車両の変更、アプリの再インストールでスリーコインから脱出する事が出来たとの声もありますが、配達エリアや時間によるものが原因で、そのような行動を起こしても改善されない事例の方が多いのではないでしょうか。

まず、配達距離と時間の関係を考えてみたいと思います。私の場合、自宅から近い練馬区のある駅を中心に稼働しています。駅から少し離れると住宅街が広がっており、配達依頼をもらえる店舗がガクッと減ってしまいます。配達を終えたら再び駅周辺に戻らないと次の配達依頼がなかなか入りません。ですので1件の配達距離は基本的に往復の距離になります。

現状のウーバーイーツの配達アプリでは依頼を受ける前に集配で要する報酬と距離がスマホ画面に表示されます。以前からも長距離の配達は条件が良いとは思えませんでしたがスリコになってからの報酬を考えてみたいと思います。

この場合309円ですが…

5kmの集配依頼を連続して受け続けた場合

上記の理由から5kmを往復すると10kmになります。自転車で平均時速20kmで走れたとしても30分かかります。しかし実際には駅前の歩行者の多さ、信号等によりなかなかその速度で走る事は出来ません。そこに店舗でのピックアップ(商品の準備が出来るまで待たされる事もあります)やお届け先を探す時間、商品や代金の受け渡し等の時間がかかって来ます。そうすると再び駅に戻って来られるまでに平均で45分位はかかってしまいます。この場合駅に戻ってすぐにまた5kmの依頼が入ったとしても時給で換算すると400円になってしまいます。

また、往復10kmを10件配達したら100km走る事となり収入は3000円、20件配達したら200km走る事になり収入は6000円です。この数字がいかに仕事として現実離れしている数字か理解して頂けると思います

2km以下の集配依頼を連続して受け続けた場合

この距離だと大体ですが1時間に3件程度は集配する事が出来ます。時給換算で900円になります。

以前のウーバーイーツのシステムだと配達依頼のキャンセルが多いと一時的に依頼が来なくなると言われていましたが(罰則?)、現在はそのような事は無くなった様なので長距離の依頼に関して配達員の皆さんはバシバシとキャンセルしていると思われます(依頼を受けてからのキャンセルはアカウント停止の対象になるので注意)。

ここで気になったので配達員の皆さんが何km以上のスリコ依頼をキャンセルしているかをツイッターでアンケートしてみました。

本当ならツイッターのリンクを貼りたかったのですが、拡散の為に自分でしたリツイートを消して再リツイートしようとしたら、何故か本体のアンケートツイートまで消えてしまいました。ただ消えてしまう直前の数字が頭に入っていたのでグラフを作ってみました。その時点での回答数は45でした。

これを見ると2km以上をキャンセルしている配達員が多い事に驚きました。短い距離の依頼を多くこなさないと稼げないので当然と言えば当然ですが、都合よく短い依頼が連続する事は少ないと思うので待ち時間が出来てしまう可能性があります。

私の場合3km以上の依頼をキャンセルしていますが、87%近くの配達員が3km以上の依頼をキャンセルしている事がわかりました。

何kmでも受ける配達員は恐らくですが高額なクエスト(配達回数に対するボーナスみたいなもの)を狙っている方か、あるかわかりませんが罰則(依頼が来なくなって干される)を恐れている方なんじゃないでしょうか。

ここでスリコが起こしている問題を配達員目線からですが考えてみたいと思います。

配達員が受ける影響

単純に収入減になります。長距離依頼を断りまくるので空き時間(短距離依頼待ち)が出来て効率が悪くなります。私の場合良い時は時給換算で1000円近く行く時もありますが、悪い時は380円ほどで、平均すると600円位です。また、長距離依頼を受けたとしても上記の理由で効率が悪くなります。

お客様(注文者)が受ける影響

配達員は店舗の付近にいるのでオーダーは出来るのですが配達員がマッチングされず、一定の時間でウーバー側からオーダーがキャンセルされてしまうと思います(私はウーバーイーツを注文者として利用したことが無いので間違っているかも知れません)。駅から離れた住宅街に住んでいるお客様は長距離依頼になりやすく「何回注文しても届かない」なんて不便な事もあるかも知れません。報酬がスリコになってから集配距離が3kmを超えると約87%の配達員がその依頼を受けないと言う事を考えると、注文者様もご自宅から2km以内の店舗にオーダーしなければウーバー側からキャンセルされてしまう可能性が高くなってしまうのではないでしょうか?

店舗が受ける影響

聞いた話ですが配達員が決まらない事によって用意された食品などが廃棄される事がある様です。これが事実ならお店側としてもたまったものではありませんよね。デリバリー事業者と協力して拡販、収益アップを狙ったのに減収になりかねません。

三方よし」と言う言葉はよく聞きますが、見事な「三方悪」ですね。このスリーコイン問題は配達員だけの問題ではありません。ライバルのデリバリー事業者も本気を出してシェアナンバーワンを目指しています。配達員数の調整は比較的簡単でしょうが注文するお客様、加盟店の信頼を失ってしまったら、この先取り返しがつかない事になるのではないでしょうか?

しかしながら個人的には1件の配達報酬が300円は妥当だと考えています。自転車は経費がほぼかかりませんからね。でも、現実的に自転車で仕事として稼働するには1時間に3件は配達をしたい。その為にはピックアップを含めて2km以内で完了するシステムをウーバー側に構築してもらわなければいけません。この場合でも依頼が来ない空き時間が出来る可能性はありますが…。

ウーバーイーツには早急に改善して欲しいと思う問題です。あと使い辛い配達アプリも改善してください。お客様のお名前くらいは実名で正確に表示して欲しいです。

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