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表題の通りですが、群馬県と長野県の境に位置する渋峠に行って参りました。結果から言うと峠には到着出来たものの、半分失敗とも言える苦しいライドになりました。
渋峠には、2年前の5月に行こうとしたものの、通行止めの関係で行けなかった過去があります。今回もまだ草津側からは自転車で登る事は出来ないので、長野県中野市側から登ってみる事にしました。私が直前に調べた限りでは、2020年8月14日現在、自転車ではこの国道292号線経由以外で登れる道が見つかりませんでした。
最近はそんなに乗り込んでいないので自信は無いのですが、出来れば往復を自走で走りたいと思いました。しかし、現実的にこのルートを往復すると、過去最高の走行距離と獲得標高を得る事になります。体が出来ていないので走り切れない事も考えられるので、家族に車で迎えに来てもらう可能性がある事を伝えてお願いをしておきました。
まずは初日、家族の車で群馬県嬬恋村を目指します。上信越自動車道吉井インターチェンジ先でキャンピングカーの横転事故。この事故による渋滞が発生しておりました。
いつかは走りに行きたい妙義山。妙義山近辺は色々と思い出が詰まった場所ですが、自転車目的で行った事はありません。
碓氷軽井沢インターチェンジで降りて中軽井沢近くのスーパーで買出しをします。ここで財布を落とした事に気が付きました。記憶を辿ると途中で寄ったパーキングエリアで落とした可能性が濃厚です。まずはそのパーキングエリアの電話番号を調べて電話をしてみました。
すると、一発で見つかりました。掃除のおば様が拾ってくれていたとの事でした。90%諦めていたのに中身も大丈夫そうでした。これは運が良いのですが、そのパーキングエリアまで財布を取りに戻らなければなりません。
結局この財布と事故渋滞の件で到着が大幅に遅れてしまい、初日に行きたかった野反湖には行く事が出来ませんでした。
それなので近くの滝を見に行く事にしました。
しかし、残念な事に台風19号の影響で滝の近くまでは行けませんでした。
2年前は写真を撮ろうとしている方の先まで行けたんですけどね。
夜はリアディレイラー調整をし、明日に備えて早めに就寝しました。
AM5時過ぎに出発。宿泊した場所は昨年亡くなってしまった叔父さんの別荘なのですが、水道が地下水なので飲料水無しで出発しました。検査はしているみたいなのですが、口で聞いた情報だけなので出来るだけ飲みたくありません。早朝は高原の空気で涼しく、それほど喉が渇きませんでした。
まずは、国道406号線近くの田代湖を目指します。しかし、あえなく通行止めの看板が出て来ました。
この橋まで進んでみて、散歩をしている方に状況を聞いてみると「長井川原までは行けるけれど、その先は自転車も通れない」との情報を頂きました。そして迂回路まで教えて頂きました。
しかし、その迂回路は2年前に走った事のある登り基調のアップダウンしかない道でした。この道は地味に体力を奪っていきます。浅間山がとても綺麗でした。
さすがは嬬恋村。広大なキャベツ畑が一面に広がっています。トラクターもまだ稼働していない時間なので写真を撮らせて頂きました。
良い景色。最高ですね。
その後は国道406号線に入りましたがひたすらに上りでした。この辺りで喉が渇いて来ましたが、このルートは自販機すら見つかりませんでした。
長野県上田市に突入。
県境からは下りでした。橋を渡って上り返し、菅平ダムに着きました。しかし、自販機は見つからず渇きは続きます。
少し上るとようやく自販機発見。
助かりました。出発から35km。すでに獲得標高1100m。崩落でルート変更を余儀なくされたとは言え、予想以上に上らされてしまいました。
菅平高原からは峠を越えると思っていたのですが、ひたすら下りでした。須坂市に入っても下り続きで全くの予想外でした。帰りにまたここを通るとしたら、相当の覚悟をしなければいけません。
須坂市から中野市間は正に盆地と言った感じで徐々に気温が上がって来ました。中野市に入ってから、どこが最終のコンビニになるのか分からないので、早めにコンビニに寄って栄養補給をしました。渋峠までの長い登坂に備えます。
夜間瀬川沿いは緩いけど長い上りでした。気温も上がって来たのでキツかったです。
レザイン先生は36℃を指しています。思っていたよりも上りが多くて時間がかかっています。私は肺気腫の為か?うだるような暑さになると心拍数が上がってしまいます。そして運動能力は下がってしまいます。
橋を渡ったら本格的な上りが始まりました。
ここを逃すと再び水分補給が難しくなりそうだったので、ガソリンスタンドで購入させて頂きました。このペットボトルはバックポケットに入れて運びます。ここからは距離で20km、高さで1500mほど上ります。水分は合計で約1.5Lありますが、汗かきなので足りなくなるかも知れません。標高が上がって気温が下がる事を期待しました。
日差しが強烈ですが視界が開けてテンションが上がります。
尋常では無い量の汗が吹き出して来ます。あまりの暑さに木陰で涼みます。
ちょっと疲れて来たのでBCAAを投入しました。あまりにも熱いのでサイクルキャップを脱いで直接ヘルメットを被ります。髪の毛が汗でビシャビシャなので少しだけ涼しくなりました。
しばらく上ると池が現われました。正確には「一沼」という沼でした。少し寄り道をします。
日常の生活では見る事が出来ない綺麗な景色です。足元には睡蓮が咲いていました。ここからは多くの池や沼がありました。
途中でカレーパンを食べましたがハンガーノックっぽいので400kcalを摂取します。ここまでで水分もほとんど消費してしまい、あと一口分しかありません。
再出発しましたが足が回りません。とうとう最後の水を飲んでしまいました。最後の水を飲んでからの5.3km。高さで300mの上りは忘れられない過去最高の苦痛となりました。ここまで来て諦められないと言った感情が強くて休みながら上りましたが、心拍が160から下がらなくなってしまい、170を超えると胸が締め付けられるように痛みだして思うように走れなくなってしまいました。
真剣に走っている自動車を止めて飲み物を譲ってもらえないか聞いてみようかと考えました。
昨日の渋峠。1.5L用意した水を飲み干して残り5.3km。高さで300m。すでに節約していたので脱水状態。100m走っては休む。心拍170。目には変な残像が現れ胸が痛む。ダウンヒルは出来るけど諦められない。横手山ドライブインで水を1L飲んで30分後にようやく回復しました。もうこんな無茶はしません。
— すきっぷ@じゃっく(鰹🐟 (@xxxskipjackxxx) August 15, 2020
休み休みなんとか横手山ドライブインに到着する事が出来ました。
もちろん水を購入しましたが一気に1本を飲んでしまい、もう1本を購入しました。心臓の調子が悪くパニック障害の時の発作が起きる前兆のような状態が続きます。
この時点で自走で帰る事をやめて家族に車で迎えに来てもらう事にしました。すでに獲得標高は3000m近くです。私の過去最高は2000mほどで、自走で来た道を戻ると4500m位にはなりそうでした。私の能力では厳しいことは明白です。
30分程休んだら体調が良くなって来たので再び国道の最高地点を目指します。水分が体に行き渡ったのか普通に走れるようになって来ました。
予定より大幅に遅れて国道最高地点に到着しました。残念ながらガスっていました。
反対側は澄んでいるんですけどね。
この後は戻る形で渋峠ホテルに行きました。
境界のコッペ君。噂のワンちゃん達もいました。
折角ですから日本国道最高地点到達証明書を購入しました。価格はなんと100円(税込)でした。
渋峠ホテルに入るには新型コロナ対策としてマスクを着用しなければならないのでご注意下さい(2020年8月14日現在)。
今回のライドは目的を達成する事は出来ましたが、ちょっと間違うと救急車を呼ぶなんて事になりかねない状態でした。今後はこのような事態にならないようにしようと思います。長野県中野市側から渋峠を目指される方は、距離で20km、高さで1500mは水分、食料を補給できないものと考えて準備、挑戦をして頂きたいと思います。
2020年8月14日走行。走行距離102km。獲得標高3014m。
コメント
渋峠お疲れ様&羨ましい夜間瀬川沿い、上林温泉先のガソリンスタンド等馴染みのポイント出てきて楽しかったです。毎年そこ行って散歩してますが、今年はコロナの影響で無しかもなので、疑似体験しとくかな(苦笑)
kazuさんこんばんは。返信が遅くなってすみません。私は全然土地勘ないのですが、kazuさんは詳しいんですね。夜間瀬川はもうちょっと上った方がカブクワ居そうな感じでしょうかね?
kazuさんの散歩はハンパ無さそうですねw